不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―
第5章 空想の恋
奈美と別れ、家路につく。
カフェでの会話を思いだしてみると、そういえば奈美の"2人目"の話にもなった。
恭ちゃんが1歳になって少しは落ち着いたのか、実家のお母さんの手助けもあって2人目も考えているとか。
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「おぉ〜!2人目、頑張ってるの?」
「頑張ってるわけではないけどね(笑)
まぁ、授かりものということで…自然に任せてるよ。」
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…そうか。
奈美のところは、"シて" るんだ…。
私がもし"自然に任せる"としたら、もう一生子供を授かる事はなさそうだ。
子供を抜きにしても、単純にスキンシップがあることが羨ましい。
奈美の旦那さん、結婚式でしか見た事ないけれどすごく優しそうな人だったなぁ。
そうかぁ、してるのかぁ…。
人に見えないからといって、脳内で惜しげもなく下世話なことを考える。
「はぁ・・・・。」
大きなため息が口から逃げて行った。
そういえばウチは、結婚前からレス気味だったしな。
………って、これじゃあ私がただの欲求不満みたいじゃないか。ちがう、ちがう。
そう思い直すも、頭は勝手に瀬川くんのことを考えてしまう。
家のドアを開け、玄関でまた小さなため息をつく。
瀬川くん、どんな大人になってるかな…
ダメだ、ダメだという思いとは裏腹に、私の下半身はその妄想に震えるのだった。
右手でそっと確認してみると、そこはじんわりと生暖かく湿っている。
「……ンッ……はぁ…あっ…ん…」
私は瀬川くんのことを考えながら、大きく高潮した。
自分でも驚くほど溢れてくるその愛液は、私の右手をてらてらと光らせる。
立ち上がったまま絶頂を迎えてしまった私は、その場に座り込み息を整える。
はぁっ……はァッ……こんなこと…ダメなのに……
濡れた右手を見ないようにしながらも、私は罪悪感と…これまでにない興奮を感じていた。
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それからは雪崩のように妄想が止まらなくなって、なにをするにも下半身を疼かせていた。
いつも下着を汚しているなんて、誰にも知られてはならない。
同窓会は、もうすぐだ。