不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―
第6章 再会
ケイは来れるかどうか分からないから、とりあえず4人で暖かい飲み物を飲む事にした。
「あれ?ミライ、やけにシンプルな格好じゃない?もっと気合い入れてくるかと期待してたのにぃ〜(笑)」
アンナがおちょくるように言う。
やっぱり白のブラウスに黒のスキニーパンツって、シンプルすぎたかなぁ…
その隣で奈美は優しい眼差しでこちらを確認し、
「でも…うん、可愛いよぉ。派手なの着飾るより、やっぱりミライはシンプルがいいよぉ〜。髪の毛もツヤツヤで綺麗~。」
と言う。
「ほんと奈美は優しいわぁ〜〜〜」
アンナを見ながらわざとらしく言うと、
「なんでよぉー!私だって優しいよ?!毎日ミライの行く末を案じてるもん!」
「いや、それは絶対ウソだろ(笑)」
「うん、それはないね(笑)」
こうしてみんなで他愛もない話をするのは、すごく幸せな時間。
ケイからのメッセージに最初に気付いた紗奈が、「やっぱりケイ来れないみたい。大変だねぇ」とつぶやく。
奈美の子供は1歳で、紗奈の子供はまだお腹の中。私とアンナは子供がいないし。
だから、もうすぐ中学生になる子供がいるケイの気持ちや大変さをなかなか分かってあげられなかったりもする。
そんなケイに私たちは毎年お誕生日とは別でなにかをプレゼントしていて、"来年は何にする〜?"という会話で盛り上がった。
話し込んでいると、あっという間に18時を回っていた。