不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―
第6章 再会
店内はあたたかい色の落ち着いたライトが灯っている。
バンガローのような木造の内装が、確かに「カジュアル」だ。
テーブルもカウンターもあり、貸し切りだからどこに座っても良いようだ。
もうかなりの人数が集まっていて、平野いわくあと5~6人で全員集まるらしかった。
私たち4人は懐かしい同級生たちと久しぶりに挨拶を交わし、ひとまず同じテーブルに4人で腰掛けた。
まわりと談笑していると、ガラスのドアが開いた。
そこにはコウヘイ君と瀬川くんもいる。
すかさずアンナが
「ミライ!ほら、コウヘイ君きたよ!」
とまぁまぁな声量で言うものだから、まわりの同級生たちもクスクス笑いながら私を見ている。
「ちょっとアンナ、ほんとにやめて(笑)」
恥ずかしくなってうつむきがちに言うと、平野が2人を私たちの席を指差して案内している。
---…瀬川くんと目が合った。
私はどうにもこうにもドキドキしてしまって、アンナの腕をつかんで揺らす。
「もう~!アンナ、お願いだから静かにしててよ!?」
「分かったよぉ~~(笑)痛い、痛い(笑)」
そのうちに2人は私たちの席の前まで来てしまった。
「これからスタートの挨拶するってときに悪いんだけど、私このとおりだから顔だけ出しに来たんだよね。」
紗奈が自分のお腹を指差しながら平野に言う。
「うん、ミライちゃんから聞いてるよ!来てくれてありがとうね♪」
紗奈は意味深な微笑みを私に投げかけると、
「それじゃあバラ組諸君、またねん!」
と言って帰っていった。