不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―
第6章 再会
紗奈が座っていた席が空き、自然な流れで瀬川くんとコウヘイくんも私たちのテーブル席に腰掛けた。
私の向かいが瀬川くん、その隣がコウヘイ君だ。
いきなりこんなに近いなんて、緊張してしまう…。
悟られないように私はできるだけ自然に2人を見る。
「久しぶり。」
瀬川くんのほうからそう言ってくれて私は嬉しくなる。
隣でコウヘイ君も「ちっす。」と言って頭をぺこりと下げる。
「瀬川くんもコウヘイ君も久しぶりぃ~~!待ってたよぉ~~!!ミライがね(笑)」
アンナがさっきよりも大きな声で言い、またまた周囲の同級生にクスクスと笑われてしまう。
「アンナ?ほんとに怒るよ」
「はぁい。ごめんちゃい。」
「思ってないでしょ?(笑)」
「あ、バレたか!」
私たちのやりとりを見て、瀬川くんもコウヘイ君も笑っている。
「でもホント、楽しみにしてた!」
私が言うと、
「俺も」と瀬川くんが言い、合わせるようにコウヘイ君も「俺も」と言った。
アンナが笑いながら「俺も~♪」と言ったあと、平野が会場の中央で話し始めた。