不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―
第6章 再会
「はい、皆さん今日は集まってくれてありがとうございます!ありがたいことに35名も集まりました!
今からスタートで2時間の貸し切りなので、パーッと楽しんで下さい。
そのあと行ける人は二次会も是非来て下さい。近くのダーツバーを予約してます。
それでは最初に飲み物を一気に聞きますね~!」
平野はそう言い終えると、メモを取りながらテーブルごとにドリンクの希望を取っていく。
「ほんと平野ってマメだよね~」
アンナが声を発するまで私はボーッとしていた。
「そうだね、ありがたいよね」
奈美はそう言うと、ドリンクメニューを眺め出す。
「俺らはビール。そっちは?」
瀬川くんと目が合って、ドキッとしてしまう。
なにも意図はないだろうけれど、その視線は真っ直ぐで…瀬川くんのことを思いながら自分を慰めていたときの事を思い出してしまう。
いかん、いかん。
私の目は完全に泳いでいるはずだ。
落ち着くために奈美の眺めているドリンクメニューを一緒に見る。
「私もビールかな!」
と答えると、アンナはピーチウーロン。奈美はカルアミルクと決まっていった。
「ジュースじゃん(笑)」
とコウヘイ君が笑うと、平野がこのテーブルにやってきた。
「はい、なに飲みますかぁ~」
「ビール3つと、ピーチ?なんだっけ?」
と瀬川くんが言う。
「ピーチウーロンとカルアミルク~!」
アンナが答えると平野はささっとメモを取り、「あいよ♪」と去っていった。
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「全員来ましたか~?飲み物ない人いませんか~?
では改めまして、記念すべき第一回同窓会!楽しみましょう!
かんぱーーーーい!!」
平野の掛け声のあと、総勢35名が乾杯、と言ってグラスやジョッキを持ち上げる。
私は緊張をなんとかほぐそうと、生ビールをぐびっと勢いよく飲み込んだ。