不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―
第6章 再会
「ほらほら、ミライ~~〜。
コウヘイ君に聞きたいこととかさ、ないの?!」
またアンナが余計な口を出し、はしゃいでいる。
「なんでよぉ。アンナうるさいよ」
と言いながら、なんだか気恥ずかしくてコウヘイ君のことが見れない。
するとコウヘイ君が、
「今どこに住んでるの?」
と聞いてきた。
そこから何だかんだで会話は弾み、お酒も入ってだんだんとお店全体が騒がしくなる。
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私の緊張もすっかりとけて、いつもの調子で話せるようになった。
「コウヘイ君と私って、実際はほとんど話したことないよね(笑)」
「んー、そうだね(笑)」
「なのにバレンタインにチョコあげたり……なんか私って怖い?!」
みんながアハハと笑う。
「でも思春期の恋愛なんてそんなもんなんじゃない?」
奈美が言うと、アンナがまた大きな声で喋りだす。
「そういえばミライ、瀬川くんに会いたがってたよね?
2人、仲良かったもんねぇ〜」
瀬川くんが私を見る。
「せ、席が隣だったしね!でも仲が良かったっていうより、いつも瀬川くんにからかわれてた感じだけど〜?」
ドキドキしてるのがバレないように、平常心を装って答える。
瀬川くんは私の目をまっすぐ見て、
「お前からかうの面白かったな」
と言いながらクスリと笑った。