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不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―

第8章 隠し事



「お前って昔から、嫌なことは嫌って言うタイプだったよね?」


一体なにを言い出すんだろう…と、さらに困惑する。


「まぁ…そうだね。でもそれがどうしたの?」


私の返事を聞くと、私の腕から手を離す。




瀬川くんは、どういう状況なのか分からず困った私の頬を手のひらでつつむように触れて、親指を優しく動かして撫でる。




「せ、瀬川くん…? どうしたの……」


なんとか絞り出した小さな声は、震えていた。




今もまだ優しく頬を撫でながら、
「嫌?」と低い声で問われる。


その瞬間、私は自分の深い場所がキュンと潤うのを感じた。



もう、それ以上見つめないで…
心臓が溶けてしまうから…





「嫌じゃ…な…い…」


かすれてうまく出ない声は、瀬川くんだけに聞こえていた。




街灯に照らされた私たちの影が、ゆっくりと重なる。




瀬川くんの唇は壊れものを扱うように、
私の唇を優しく優しく吸い上げては離す。




何度目かで、”チュ…ッ”と音が鳴る。
私はもう頭が真っ白になって
瀬川くんのもっと深いキスを求めていた。





探り合うような優しいキスから、分かち合っていくように瀬川くんの熱い舌が入ってくる。




ぬるぬるとお互いの舌を感じ合ったその瞬間、全身にびりびりと電流が駆ける。

「……あっ…!!」

私は自力で立っていられなくなってしまった。
ストンと落ちそうになる腰を、とっさに瀬川くんが支える。




このキスのいやらしさに震える私の下半身は、もうどうしようもなくなっていた。


はぁ、、、、はぁ、、、

荒くなった吐息が白く染まる。

恥ずかしい…


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