不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―
第9章 結婚したら、ときめき禁止?
「えっとね…まずね…最初にミライに謝らなくちゃいけないことがあって…」
言いづらそうに奈美が私を見る。
「えっ?なに、そんな改まって…。どうしたの?」
私には奈美に謝られるような内容が何一つ思いつかない。
「実は、あの同窓会のあと帰ってなくて…」
「……えぇーーっ?!」
「ほんとごめんね、嘘つきたくなかったんだけど、あの状況で言ったら他の人にも聞かれちゃうし…ミライにはあとで言おうって思ってたんだよ!」
わけが分からないといった様子のケイに、同窓会のあとの出来事を説明する。
話し終えると、奈美がまた申し訳なさそうに私に謝る。
「いや、別にそれはいいんだよ奈美。それよりも!!ミノルくんと…まさか?!」
「いや、違うの!ほんとになにもないの。これはホントに本当!」
どうやら会話が盛り上がった2人は、あのあと別のバーで飲み直していたらしい。
「どんな話をしたの?」
ケイが聞くと、奈美は少しほころんだ笑顔で話してくれた。