不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―
第9章 結婚したら、ときめき禁止?
「まぁ…最初は、昔のなつかしい話とかね。
若かったねとか(笑)
あとは、ミノルも結婚してるから子供の話とか…」
紅茶をすすりながら興味深げにうなずく私とケイ。
「でも、2人が面白がるような話はなにもないかも(笑)」
「いや、面白がるってそんな人聞きの悪い~!」
奈美は少し照れるようにハハハ…と笑うと、
「でも、あの頃を思い出しちゃって。正直、ドキドキした。
私が美容学校に通い始めて、いつもイライラしててさ。
私のワガママで別れたのに、ミノルすごく優しいんだよね…」
「いいねぇ~青春だねぇ~。あの頃のときめき…私には皆無だわ」
ケイが冗談半分で言う。
私は瀬川くんとの出来事を思いだして、他人事ではない何かを感じていた。
「で、でも、ミノル君とはなにもなかったんだよね?」
「やましいことはなにも。連絡先は交換したけど…」
「それは、同級生のグループチャットもあるわけだし別にやましくないよね!」
ケイが言う。
「だけど、今度2人で会おうってミノルは言ってる…」
「ほ、ほほう・・・。」
私とケイは、かける言葉を探している。
「ねぇ、どう思う?
私バラ組には嘘つきたくないし、どう思うかも正直に聞きたい。
これってやっぱりいけない事かな…?」