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不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―

第12章 関係のないクリスマス?



紗奈の家に到着すると、室内はストーブでほわほわと温まっている。



「ホーホッホッホ!」

買ってきたものをテーブルに並べると、

「ずいぶんと食いしん坊なサンタクロースが来たね(笑)」

と笑われる。



「あ!これこれ~紗奈が作るタルト、美味しいんだよね~。ブルーベリー、大好き!」


私は約束していたタルトを見て喜んだ。

いつもトッピングが変わるそれには、今日はブルーベリーが乗っている。



「っていうかミライ、本当にたくさん買ってきたね!うちのも合わせると絶対食べきれないよ(笑)」


「いんや、完食してやるぅー!
…あ、でもせっかくだからお姉さんにも残しておこう!」


「大丈夫、心配しなくても絶対あまるから(笑)」


2人でケラケラと笑いながら、グラスや小皿の準備をする。


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「乾杯。」


バラ組の中でも1番付き合いの長い紗奈といるのは、本当に心が落ち着く。


2人で写真を撮ると、バラ組のトークルームに送信した。


ケイからは子供たちの様子、奈美からはクリスマスのお料理、アンナからは彼氏くんとの2ショットがそれぞれ送られてくる。


皆それぞれのクリスマスを、目一杯楽しんでいるようだ。



「アンナの彼氏くん、イケメンだねぇ!」

「うんうん、同窓会に迎えに来た時もスッゴク好青年だったよ!」


そういえば瀬川くんからの返信が来ないな、と思いながら紗奈とのクリスマスパーティーを楽しむ。



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