不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―
第12章 関係のないクリスマス?
「…こないだの…瀬川との話だけどさ」
「あぁ、うん…?」
「私暗いことばっかり言っちゃったなぁって。
…でもね、明るく元気にいられるのが1番だと思う。瀬川といることでミライが穏やかに過ごせるなら、それもいいと思う。」
「そんな、全然。ちゃんと言ってくれて嬉しかったよ。
ありがとう…。」
「今日はトクベツに、のろけとか聞いてあげる」
「ねぇ、それ紗奈が聞きたいだけでしょ~!?(笑)」
「あ、バレた?」
「…私ね、瀬川くんにはかなり元気、というか心の栄養をもらってるよ」
「キッスという刺激もね」
紗奈が口を尖らせてからかう。
「もぉ~!紗奈~!?しかも、”キッス”って言うなぁ~!!(笑)」
肩を叩き合いながらゲラゲラ笑っていると、携帯が鳴っていることに気付く。
画面を見ると瀬川くんからの着信だ。
紗奈は私に、優しい笑顔を浮かべている。
「ごめん!ちょっとだけ出てくるね」
そう言って私は玄関の外へ出た。