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不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―

第13章 キャンプ場へ



12月28日。


まさかこんな年末に、同級生たちとキャンプへ出かけるとは思ってもいなかった。


大人10人と、子供が1人の参加となった。
下見とはいえなかなかの人数が集まったと思う。


3台の車で向かう事になり、私と同じ車内には紗奈と、サッちゃんこと幸恵(さちえ)、その子供のシュウトは1歳半だ。


私が運転で助手席には紗奈、後部座席にサッちゃん親子が乗っている。


年末でフミは休みに入ったため、車を使わない。キャンプに行くことも”お好きにどうぞ”といった具合だった。



「もうすぐ、みんなで寄る約束のサービスエリアだね。シュウト、お菓子買う~?」


「ちょっとミライちゃん、あんまり甘やかさないでよね~(笑)」

そう言って笑うサッちゃんはシングルマザーだ。


「まぁまぁ、せっかくのイベントだし、年末だし?早めのお年玉ということで…ね?シュウト?」

紗奈もシュウトを甘やかす。


「もう、2人は甘々だなぁ~!シュウト、良かったね」




お喋りをしていると、あっという間にサービスエリアに到着する。

世間では年末の帰省が始まっていて、外までお店がたくさん出て賑わっている。


「わぁ!美味しそうなメロンパンがあるよ!」
「くるくるポテトもある~!」

私たちは田舎者丸出し、といった調子で盛り上がる。



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