テキストサイズ

不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―

第13章 キャンプ場へ



コンビニに入るとシュウトは
「アーシ!アーシュ!シュー!!」
と言いながらアイスクリームコーナーを指差す。


「おぉ、シュウトはこんなに寒いのにアイスを食べたいのかね。でもねぇ、ママに怒られちゃうかもしれないから、プリンとかにしない?」


と言いながらプリンやゼリーがあるコーナーに行って見せると、シュウトはすぐに心変わりしたようでプリンやエクレアを選び始めた。

少しして、
「コ!!コエ!」
と言ってぶどう味のゼリーに決めたようだった。


「お菓子はいいの?」
と言うと一目散に駆け出して手に取ったのは卵ボーロだった。


外に出るとみんなはおしゃべりしていて、私に気付いたサッちゃんが
「ごめんねぇ~~ミライちゃん!ありがとねぇ」
と言うと、シュウトに
「ありがと言った?あ、ゼリーも買ってもらったの。いいねぇ~」
と笑顔で話し、ゼリーを食べさせるために近くのベンチへ向かった。



瀬川くんに持ってもらっていたコーヒーを受け取って口に含むと、苦味がぶわっと広がる。

「…んっ!?ニガイ~!」

「あ、そっちブラックかも」

平然と交換する瀬川くんを、数人がニヤニヤして見ている。


「仲良くコーヒータイムですかぁ?瀬川、俺の分はぁ?」

駄々をこねるようにコウヘイ君が言うと、瀬川くんが返事をする前に
「私がおごったげる!♪」
と綾香ちゃんがコウヘイ君の腕を引く。

みんなはクスクス笑った。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ