不純異性交際(上) ―ミライと瀬川―
第13章 キャンプ場へ
コーヒーを買った2人が戻ってくると、
「ねぇ、いいじゃ~ん。一緒の車で行こうよぉ」
綾香ちゃんが甘えている。
「俺、綾香ちゃんと一緒こわい」
「なんでよぉ~~(笑)」
と面白い揉め事をしていて、みんながまた笑うと
「俺運転するし、ミライちゃんとこに乗せて!お願い!」
コウヘイ君が両手を合わせながら私に言う。
「え…別に構わないけど」
苦笑いで言うと、代わりにサッちゃんとシュウトは瀬川くんの車に乗ることに決まった。
「よし!あと1時間くらいなんで、俺と瀬川とコウヘイは安全運転で行こう!」
平野の掛け声でみんなは車へ向かう。
瀬川くんと”あとでね”と目で合図をし合ってからコウヘイくんにキーを渡すと、綾香ちゃんがなにやら私を見つめている。
「…綾香ちゃん、大丈夫だよ。助手席すわりな(笑)」
そう言うと彼女は喜んで助手席に乗り込んでいく。
あとから来た紗奈は、”どういう風の吹き回し?”という顔をして私を見る。