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くるみの初恋、高校教師。

第10章 先生の提案


「くるみちゃん、もし嫌じゃなかったら、先生と一緒に勉強しない?」


「え?」


「理科だけやり直せば行ける大学も増えるし、
なにより、理科が嫌いなままでいてほしくないんだ。
…どうかな?」


「そんな…特別扱いされたらみんなに見られて、妬まれていじめられるかもしれないし…」


「もちろん学校じゃなくて家で教えるよ。
学校ではあくまで先生と生徒。
もう学校ではくるみちゃんと呼ばないし。

毎日はさすがに難しいけど、週末は一緒に勉強しようよ。どうかな?」



一ノ瀬はくるみを気にかけていた。
引っ込み思案で危なっかしいくるみをなにかあった時に守れるよう、なんとか近くにいたいと考え、思い切った提案をした。



一方のくるみは、そんな先生の考えは露知らず、
先生と家で2人きりになることに困惑していた。




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