くるみの初恋、高校教師。
第10章 先生の提案
ただ、くるみもどこかで変わりたいとは思ってた。
夢だった母と同じ天文学者を目指してみたい。
それに、両親も知る一ノ瀬先生なら安心できるかも…
と、少しずつ前向きな気持ちになり、
「…やってみようかな。」
「よかった!じゃあ決まり!よろしくね!
あ、あと、学校の外ではくるみって呼んでいい?」
「え、よ、呼び捨て…」
「その方が距離も近くなるし。
"くるみちゃん"ってちょっと長いしね。
じゃあそういうことで!
あ、もう19時か。そろそろ部屋戻るよ。遅くなってごめんね。」
一ノ瀬は軽快に話を終え、隣の家へ戻っていった。
こうしてくるみと先生は、毎週末一緒に勉強をすることになった。