
くるみの初恋、高校教師。
第21章 初めての前に
先にお風呂に入らせてもらったくるみは、先生が出るのをソファで座って待っていた。
"覚悟はしてきた。先生とひとつになりたい。
でもどうしよう、やっぱりいざとなると緊張する…。
こんなに心臓バクバクして、自分から言ったのに先生に気づかれたらはずかしい。"
そんなことを考えてると、先生がお風呂から出てきた。
「お待たせ。あれ、くるみ髪まだか?乾かしときなって言ったろ。風邪ひくぞ。」
「忘れてた…」
「なんで忘れんだよ〜。」
そう言って先生はドライヤーを取りに行き、髪の毛を乾かしてくれた。
これから起こることにドキドキしてるのに、髪を乾かしてもらってさらにドキドキ…
「くるみ〜。今からそんな緊張してこのあと大丈夫か〜?」
先生には全部お見通し。
くるみの緊張をほぐそうと、髪を乾かしながらわざと明るく話してくれていた。
そして少しだけテレビをみたり、お茶を飲んだりして過ごした。
