お面ウォーカー(大人ノベル版)
第8章 二人目のお面ウォーカー
駐車場の空いたスペースに車を止め、夕子は、ケータイ地域ニュースの東京版を開き、その記事の写真を良夫に見せた。
「田中さん、東京に主張行きました?」
写真は、夜に撮られたものだろうか、闇の中に、倒れた数台のバイクと、横たわった男達、そして、お面をつけた黒い道着姿の人物が立っていた。
「え、なにこれ?」
「これは、お面をつけた戦士と記事には書かれてます。田中さんじゃないんですか?」
「どう見たかてちゃうがな。この男の腕見てみいな、むっちゃごっついで。たぶん空手家か、プロレスラーやわ。それにお面そのものが違うし」
写真に写る人物のお面は、黒一色のみに見える。
「では、東京には?」
「行ってへんよ。てか、お面野郎ばっかり全国に散りばってまへんわ」
「記事には、暴力と薬密売、窃盗を繰り返す暴走族チームをたった一人で壊滅させたって。警察は、暴走族チームを一斉に逮捕したが、お面の男を暴行の罪で被疑者として見るかどうかを検討中だとか……」
「いや、悪いやつをとっちめてんだろ? そんなもん、感謝状やないか」
「警察としては、暴走族チームが犯罪者であろうと、暴行を受けた被害者になるわけですから、このお面の人をとりあえず、身柄確保して事情を聞いて……て言う風に思うんじゃないですか?」
「そいつ、まだ逮捕はされてないの?」
「すぐいなくなったようですよ」
「参ったなぁ……下手したら、こっちが疑われるわ。てか、いっそのこと、うちのお面を使ってほしい」
「田中さん、東京に主張行きました?」
写真は、夜に撮られたものだろうか、闇の中に、倒れた数台のバイクと、横たわった男達、そして、お面をつけた黒い道着姿の人物が立っていた。
「え、なにこれ?」
「これは、お面をつけた戦士と記事には書かれてます。田中さんじゃないんですか?」
「どう見たかてちゃうがな。この男の腕見てみいな、むっちゃごっついで。たぶん空手家か、プロレスラーやわ。それにお面そのものが違うし」
写真に写る人物のお面は、黒一色のみに見える。
「では、東京には?」
「行ってへんよ。てか、お面野郎ばっかり全国に散りばってまへんわ」
「記事には、暴力と薬密売、窃盗を繰り返す暴走族チームをたった一人で壊滅させたって。警察は、暴走族チームを一斉に逮捕したが、お面の男を暴行の罪で被疑者として見るかどうかを検討中だとか……」
「いや、悪いやつをとっちめてんだろ? そんなもん、感謝状やないか」
「警察としては、暴走族チームが犯罪者であろうと、暴行を受けた被害者になるわけですから、このお面の人をとりあえず、身柄確保して事情を聞いて……て言う風に思うんじゃないですか?」
「そいつ、まだ逮捕はされてないの?」
「すぐいなくなったようですよ」
「参ったなぁ……下手したら、こっちが疑われるわ。てか、いっそのこと、うちのお面を使ってほしい」