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お面ウォーカー(大人ノベル版)

第8章 二人目のお面ウォーカー

「あ、いや、それは申し訳ないことをしました。謝ります」と三島くんは、三人の前で頭を下げた。

すると、一人が、

「謝ります……て、口だけじゃ、誠意は伝わんねぇんだよ」と三島くんの肩を掴んだ。

三島くんは、身を縮め、「ちょっとちょっと……暴力はダメだよ」

「わかんねえかな、おっさん。あんた、いまいくら持ってんだよ」

と、二人が三島くんの腕を掴む。

そして、もう一人が三島くんのフリースのポケットに手を入れた。

「ちょっと……やめ、やめなさい、なにをやってるんだ」

抵抗はするが、若い男二人の力を相手では、身動きすらとれない。

男は三島くんのポケットから手を抜くと、その手には小銭入れが握られていた。

「おっさん、こんな小さな財布しか持ってねえのか?」と言いながら、丸い花柄の小銭入れを三島くんの目の前でチラつかせる。

「やめてください、僕の全財産です」

「ほう、いくら入ってんの、ちょっと見せてよ」と小銭入れのファスナーを開ける。

中には、百円玉二枚と、五円玉三枚、そして桃色の貝殻が一枚出てきた。

「はぁ!? これっぽっちか?」

「許してください」

筋力が弱くなった三島くんの尿道に、強い尿意が催す。これが、恐怖でちびることかと、改めて思った。

すると……、


「おいおい、少なくとも、その男性が稼いだ金だ。返してやったらどうだ」

三島くんを捉えている男二人の後ろから、威勢のある声がする。

「お?」

三島くんの財布を持っている男は、よく顔が見えないのか、二、三歩前に、近寄る。


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