お面ウォーカー(大人ノベル版)
第5章 その顔で歩く
場所は変わって、小さな居酒屋。
良夫は、長谷川とテーブル席で向かい合い、熱燗を酌み交わしていた。
長谷川は、飲むペースを上げたのか、自分で徳利から酒を注ぐ。
「面白い夢だなぁ。で、着るもんを頼んだらどうなったんだ?」
「あぁ、夢なんだけど、なんかリアリティがあってな。サンタみたいなのが、バニーガールの衣装を出してきやがったんだ」
どうやら、良夫は昨夜見た夢の話をしているようだ。
「バニーガールか、欽ちゃんの仮想大賞にでてる、女のアシスタントのようなやつか」
「そんな感じだ。でも、それを着ると暖かいんだよ」
「なんや、田中さん。それを着たんかいな」
「着たけど、夢だぜ、夢。んで、なんか変な面をつけてたんだけど、なぎら健壱か、やくみつるか、わかんねえ顔に何発か蹴りいれたような顔の面でよ」
良夫の話に、長谷川は手を叩いて笑う。
「そんなお面つけてなにやってんだ。変な趣味持ってんだなぁ~」
「だから、夢なんだって。てか、ほんまなんか体験したかのような感じやった」
「それで、どうなったんだよ」
なぜか、長谷川は良夫の夢に食い付いた。
「そこからなんだよ……」
良夫は、覚えてるかぎりの夢を語る。
───────
良夫は、夢の世界でもお面を外すことで必死だった。
すると、足元からビリビリと振動を感じた。
どこからか、重いものが近付いてくるような音が聞こえてくる。
「まさかとは思うけど、この音ってアレじゃないよな?」と若い男が、険しい表情で言った。
良夫は、それどころではない。
その時……、
三人がいる部屋の窓から、ギョロッとした緑色の眼球が覗いている。
「ドッ……ドラゴンだあ~~!!」と男とサンタが叫ぶ。
良夫は、長谷川とテーブル席で向かい合い、熱燗を酌み交わしていた。
長谷川は、飲むペースを上げたのか、自分で徳利から酒を注ぐ。
「面白い夢だなぁ。で、着るもんを頼んだらどうなったんだ?」
「あぁ、夢なんだけど、なんかリアリティがあってな。サンタみたいなのが、バニーガールの衣装を出してきやがったんだ」
どうやら、良夫は昨夜見た夢の話をしているようだ。
「バニーガールか、欽ちゃんの仮想大賞にでてる、女のアシスタントのようなやつか」
「そんな感じだ。でも、それを着ると暖かいんだよ」
「なんや、田中さん。それを着たんかいな」
「着たけど、夢だぜ、夢。んで、なんか変な面をつけてたんだけど、なぎら健壱か、やくみつるか、わかんねえ顔に何発か蹴りいれたような顔の面でよ」
良夫の話に、長谷川は手を叩いて笑う。
「そんなお面つけてなにやってんだ。変な趣味持ってんだなぁ~」
「だから、夢なんだって。てか、ほんまなんか体験したかのような感じやった」
「それで、どうなったんだよ」
なぜか、長谷川は良夫の夢に食い付いた。
「そこからなんだよ……」
良夫は、覚えてるかぎりの夢を語る。
───────
良夫は、夢の世界でもお面を外すことで必死だった。
すると、足元からビリビリと振動を感じた。
どこからか、重いものが近付いてくるような音が聞こえてくる。
「まさかとは思うけど、この音ってアレじゃないよな?」と若い男が、険しい表情で言った。
良夫は、それどころではない。
その時……、
三人がいる部屋の窓から、ギョロッとした緑色の眼球が覗いている。
「ドッ……ドラゴンだあ~~!!」と男とサンタが叫ぶ。