お面ウォーカー(大人ノベル版)
第5章 その顔で歩く
驚きの勢いあまって、お面を窓から放り投げてしまった。
くるくると回りながら、宙を舞うお面。
さらに、盗撮をしようとしていた、違法ドローンに引っかかり、さらに上昇。
だが、バランスを崩したドローンは近くの木に引っかかり、お面は外れるが、落下するその下に、大学テニスプレーヤーの男性が素振りをしていた。
強く振られたラケットの網に、見事にお面がヒット。勢いよく飛んでいき、お面は軟式野球の夜間試合をしているグラウンドの中に。
ピッチャー投げた。140キロのストレートボール。
構えたバッターは、狙いを定めてバットを振る。見事に打ち上げる。
ボールは高く飛ぶ。そこにお面が流れ星のように飛んできた。
ボールはお面にぶち当たり、お面をさらに高く弾き飛ばした。
お面は月の光に照らされ、上昇したあと落下する。
その下にいたのが、良夫だった。
「なんなんだよこれーっ!!」
お面を顔につけたまま、電柱の陰に隠れる。
「なんでまた……どうやって出て来たんだよぉーっ! 俺、なにか悪いことしたかよ……そりゃ、子供の頃はふざけることが好きな目立ちたがりやで、小学校の卒業式でも踊りながら証書貰ったりして、あの子の将来は末恐ろしいって先生からも言われてたが、今になってみれば、それほど恐ろしくもならず……まあ、どこに出しても恥ずかしい40代ではあるけどよぉ……目立ちたいからお面つけたわけじゃないんだよ」と半ば泣きながら、お面に対して愚痴をこぼしていた。
くるくると回りながら、宙を舞うお面。
さらに、盗撮をしようとしていた、違法ドローンに引っかかり、さらに上昇。
だが、バランスを崩したドローンは近くの木に引っかかり、お面は外れるが、落下するその下に、大学テニスプレーヤーの男性が素振りをしていた。
強く振られたラケットの網に、見事にお面がヒット。勢いよく飛んでいき、お面は軟式野球の夜間試合をしているグラウンドの中に。
ピッチャー投げた。140キロのストレートボール。
構えたバッターは、狙いを定めてバットを振る。見事に打ち上げる。
ボールは高く飛ぶ。そこにお面が流れ星のように飛んできた。
ボールはお面にぶち当たり、お面をさらに高く弾き飛ばした。
お面は月の光に照らされ、上昇したあと落下する。
その下にいたのが、良夫だった。
「なんなんだよこれーっ!!」
お面を顔につけたまま、電柱の陰に隠れる。
「なんでまた……どうやって出て来たんだよぉーっ! 俺、なにか悪いことしたかよ……そりゃ、子供の頃はふざけることが好きな目立ちたがりやで、小学校の卒業式でも踊りながら証書貰ったりして、あの子の将来は末恐ろしいって先生からも言われてたが、今になってみれば、それほど恐ろしくもならず……まあ、どこに出しても恥ずかしい40代ではあるけどよぉ……目立ちたいからお面つけたわけじゃないんだよ」と半ば泣きながら、お面に対して愚痴をこぼしていた。