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お面ウォーカー(大人ノベル版)

第6章 ヒーローがいるなら、これもいる。

場外馬券売り場では、相変わらずの人だかり。買った馬券のレース結果がわからず、良夫は試しに、配当金を払い戻す機械にある、馬券投入口に、馬券を入れてみた。

すると、画面上にレース結果と配当金1250円と表示された。

「え、当たってるやん!! つまり、五口買ったから……」と、携帯電話の電卓で計算する。

「6250円!? やったーっ!」

喜んではいるが、携帯電話を持ってくるのを忘れていたと思い込んでいたにもかかわらず、後ろのポケットから出て来たことに全く気が付かなかった。

配当金を受け取り、その場を去ろうとすると、骨董品屋の店主が、なにやらスーツを着た男性と揉めている。

良夫は、お面を見つめ、フンと鼻で笑うと、店主のもとに近寄った。

「すいません」と良夫が、声をかける。

すると店主は、良夫に気付いた。そして、手にしているお面を指差し、

「あっ、そのお面! これです 」とスーツの男性に言った。どうやら、待ち合わせしていた博物館関係者の人であろう。

良夫は、「あの、これお返しします」と、差し出したのは、現金二千円だった。

「これ、もう少しうちで大事にしときます」と良夫はお面を持って、その横の丼専門店に入っていった。

カウンター席とテーブル席があり、平日はサラリーマン、土日は競馬を楽しむ客がよく利用する。

カウンター席に座ると、

「大盛り海鮮宝石箱丼」を注文した。

しばらくすると、店に漠間と三島くんが入ってきた。

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