りさと3人のDoctors
第20章 そして治療
蒼は一旦手袋をはずし、脚元を離れてベッドの横に回ってくると、りさの頭に手を置いた。
「りさ?りさが頑張るのは先生すごくうれしいけど、あまりに痛いところまで我慢するのはよくないよ。身体に力入って、息も上がっちゃってるでしょ?先生は、なるべくりさがつらくないようにしてあげたいんだ。」
「はぁはぁ…うっ…うぅ…。」
りさは堪えてた涙を流し始める。
「ほら、泣かなくて大丈夫だから。りさのペースでゆっくり頑張ろう、な?」
「はい…。ごめんなさい…。」
「謝ることじゃないよ。そしたらもう一回やってみようか。大丈夫?できそう?」
コクっ…
りさが頷くと、蒼はりさの頭を撫でた。
「よし、じゃあもっかい入れるからね。痛いところでちゃんと言うんだよ?」
そういうと、蒼はりさの脚元に戻って手袋をはめ直し、ゆっくりと指を入れていった。