りさと3人のDoctors
第25章 インフルエンザのりさ
「りさ大丈夫だからね。ゆっくり呼吸整えてごらん。」
発作が起きないようにと、蓮はベッドを起こしりさの背中をさすって落ち着かせた。
「はぁはぁ…、せんせぇは…?」
「蒼兄は仕事だよ。どうしても行かなきゃいけなくて…、すぐ戻って来てくれるからね。ねぇりさ、ちょっとお熱測ろうか。」
まだまだ身体が熱いりさの脇に、蓮は体温計を挟んだ。
ピピピッ…
"38.9°"
お昼になって、熱は下がるどころかまた上がってきている。蓮はりさに頓服薬を飲ませた。
「りさ、しんどいね…。たくさんお水飲んでたくさん寝ようね。そしたらよくなるから大丈夫。」
「にぃに…せんせぇくる?」
りさは朦朧とする意識の中でしきりに蒼のことを気にした。
「うん、大丈夫。次起きる頃には蒼兄もいるから、もう一回寝よう、ね。」
コクっ…
(しんどくて不安で心細いんだよね。こんな時に、1番蒼兄がそばにいて欲しいんだろうな…。)
蓮は少しでもりさの寂しい気持ちが紛れるよう、優しく声をかけながら寝かしつけた。