りさと3人のDoctors
第51章 生理と救急搬送
「りさちゃんっ!?」
目の前で倒れたりさを見て、ゆきちゃんはすぐに駆け寄った。
「先生ーっ!!白鳥さんがっ!!」
ゆきちゃんの声に先生もすぐに飛んできた。
「白鳥!?どうした、大丈夫か!?」
意識はすぐに取り戻したが、痛みと吐き気で返事ができない。
「ぃ、いた…、うぅっ…はぁはぁ……。」
「先生、白鳥さん具合悪かったみたいで倒れちゃって…。」
(学校で倒れちゃった…。目の前が真っ暗だ…。気持ち悪くて痛くて痛くてもう起き上がれない…。先生がいれば…。)
「…はぁはぁ、うぅ…、せ…ん…せぇ…。」
「おぅ。心配するな、白鳥。すぐ保健室連れて行ってやるからな!」
そういうと、体育の先生はりさを担ぎ上げ、ゆきちゃんと一緒に保健室へ連れて行った。
りさが"先生"と口にしたので、体育の先生はちょっと格好つけたようにりさを保健室へ運んだが、りさが口にした"先生"はもちろん蒼のこと。
ゆきちゃんだけはわかっていたので、そんな格好つける先生を冷たい目で見ていた。
(りさちゃんの言った先生はあんたじゃない。体育教師って、本当筋肉バカよね…。)