りさと3人のDoctors
第60章 もう限界
りさが治療をサボるのは初めてだ。
それも、先生たちに何も言わずにだなんて考えられない。
けれど、それほど限界だったりさは、涙を流すこともなく歩き続けた。
とはいえ、すぐにりさはどこへ行けばいいのかわからなくなり迷いだす。
(どうしよう。ケホケホッ。先生たちのことだから、わたしが治療に来ないってなるとすぐに探し始めちゃう。家に帰るわけにも行かないし、どこか見つからないところにいかないと…。)
20分ほど歩き続けて、真夏の太陽の下で暑くて足も疲れはじめたりさは、近くの図書館に行くことにした。
(図書館なら広いし、自習室なら勉強もできるし、ここにいるとは思わないよね…。本当ならもう病院に着いてるころか。ケホッ。…ケータイの電源は切っとこう…。)
図書館に入ったりさは、ケータイの電源も切ってしまい、治療のことから気を逸らすように勉強をやりはじめた。