りさと3人のDoctors
第63章 りさの無事と父の叱責
病院に着くと、謙二郎は蒼の診察室にりさを連れて行った。
コンコンコン…___
ガラガラ…___
『りさっ!!』
謙二郎が扉を開けると、蒼、豪、蓮の3人が揃って待っていた。
そして、真っ先に蒼がりさに駆け寄って抱きしめた。
「………っ。」
蒼の抱きしめる力はとても強いのに、よっぽど心配で不安だったのか、その腕は微かに震えてもいる。
少ししてりさから体を離すと、蒼はりさを叱った。
「りさっ!なに考えてるの!?治療来ないで連絡もなしにいなくなって!!」
「ごめっ」
「みんなどんだけりさのこと心配したと思ってんだ!なんで治療サボったりしたの!!」
蒼に怒られたのはこれが初めてだった。
りさは目に涙を浮かべて謝ろうとしたが、蒼は興奮してしまってりさの肩を強く握りながら言葉を続けた。
蓮「ちょっと蒼兄落ち着いて…。りさの話ちゃんと聞いてあげようよ…。」
怒られて当然だと思ったものの、蒼に畳みかけられるように叱られて、りさはただ俯くことしかできない。