りさと3人のDoctors
第63章 りさの無事と父の叱責
りさと謙二郎は豪の車で先に家へ帰り、蒼と蓮も仕事を切り上げて後を追うように家へ帰った。
家に着くと、りさが昼間かいた汗をどうしても流したいというので、謙二郎はサッと済ませることを条件にシャワーをOKした。
その間、謙二郎と先生たちはリビングに集まり、謙二郎はりさの前とは違う険しい表情で腕を組んでいた。
謙二郎「で、なんで3人とも気づかなかった?」
『………。』
謙二郎「治療をサボるような状態になっていたことはもちろんだが、無理するのも隠すのもあの子の癖だ。百歩譲ってそれは仕方ないとしよう。でも、目の前で具合が悪いことにはなぜすぐ気づかない?りさちゃんがいなくなったことで頭は真っ白か?」
謙二郎は、りさが逃げ出してしまうような精神状態にまでなっていたこと、それに気づいて防げなかったことはもちろんのこと、目の前のりさの異変に誰も気づかなかったことを1番怒っていた。
3人とも父に返す言葉がない。