
りさと3人のDoctors
第64章 めでたしめでたしはまだ早い
蒼「りさ教えて?のど痛い?」
りさは蒼を見つめて素直に頷いた。
蒼「いつ頃から痛かった?咳は?」
りさ「咳はたしか6月くらいから出るようになって、夏休み前にはのども痛くなってきた…。」
謙二郎「りさちゃん、そしたら今度はお口あーんってしてみよう。」
そういうと、謙二郎は舌圧子を手に、りさの喉の状態を確認しようとする。
それを見たりさは蒼の腕をぎゅっと掴んだ。
蒼「待って。父さん、それりさダメなんだ。」
豪「小さい時もよく泣いてたぞ?咽頭反射が強いから痛くもないのに嫌がるんだよ。」
蓮「まさか父さん知らなかったの?」
りさは喉を見るときに舌を押さえられるのが嫌いだ。
オエッとするのが嫌でよく泣いて嫌がり頭を押さえられていた。
仕返しと言わんばかりに、3人揃ってちょっとドヤ顔で謙二郎に伝える。
謙二郎「それでただの診察もよく泣いて嫌がってたのか。それは気づいてなかった…。」
謙二郎は3人に負けた感じで少し悔しそうにした。
謙二郎「そしたらりさちゃん、これ(舌圧子)使わないから、舌出してあーって言えるかな?」
りさ「あー……。ケホッ、ケホッ。」
謙二郎「うん、お利口さん。やっぱり喉も腫れてるね。蒼、これ夏風邪だから長引くと厄介だ。とにかく休ませて早く治してあげないと。」
蒼「あぁ、わかった。」
