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りさと3人のDoctors

第65章 苦しい時間



病院に着くと、蒼はりさをお姫様抱っこしたまま特別室まで急いで運んだ。

部屋のドアは豪が開けて待っててくれている。



蒼「豪!」


豪「りさっ、、とりあえずベッドに。」



豪は予想以上にりさの状態が急変していて少し驚いた。

りさをベッドに乗せると、蒼は急いで酸素マスクをりさの口にあて、指にメーターを挟んで酸素と脈を確認し、豪は聴診と体温を測り、吸引の準備をした。



蒼「りさ、ちょっと頭を押さえるよ。」



蒼に頭を押さえられた時、りさはようやく吸引されることに気がつき足をバタバタさせた。

小さい頃にうまく痰が出せない状態になり、数回吸引した経験がある。あまりにも苦しいので、りさはこれだけは2度としたくないと思っていたのに、10年ほどの時を経て再び今その恐怖が襲いかかっていた。



りさ「んんっ!やらぁ、それはしないっ、ゲホゲホゲホッ…助けて、ゲホゲホッ。」


蒼「りさ危ないから暴れないで。楽になるから少し頑張ろう。すぐ終わるから、いい子だから、ね?」


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