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りさと3人のDoctors

第65章 苦しい時間



そして数日後。



「んん〜っ!」



りさが目覚めると、蒼がニコニコとりさの顔をのぞいてた。



「おはよう、りさ。」



病院に来てから、あの後さらに2日間の高熱と発作が続いたりさだったが、幸い肺炎にもならず、次の日の朝にはすっかり熱が下がり胸の音も良くなっていた。

りさはまだ少し寝ぼけた様子でぼーっと蒼を見つめると、突然、おでこにふわっと柔らかいものが触れた。



「………夢?」



りさはなんとなく蒼にキスされたんだとわかったが、まだ頭が働いていない。



「りさまだ寝ぼけてる?夢じゃないよ。ほら、今度は口にキスするか?」


「・・・。」



キスという言葉を聞いて、りさは一気に頭も目も冴えて、さっきおでこにキスされたことを実感し出した。



「先生…い、いまっ///」


「おはよう。りさやっと起きた?」



突然顔を真っ赤にするりさがかわいくて、蒼はもう一度おでこにキスをする。



「……っ//」



(そういえば、わたし逃げ出した日に勢いで先生に好きって言っちゃって、そしたら先生に告白されたんだっけ…?でもあの時ふらふらだったし、その後はずっと苦しくてあんまり覚えてない…。あれが夢だったのかな…?)



なんとなく、蒼と両想いになったような記憶はあるものの、その後の意識が朦朧としていたせいで、りさはあれが夢だったのか現実なのかわからなくなっていた。


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