りさと3人のDoctors
第70章 予防注射
病院に着くと、まずは体温を測った。
「りさ何度?」
「36.2°」
「ん。」
問診票は豪が書いてくれ、記入した問診票を受付へ持っていって行くと、あとは名前が呼ばれるのを待つだけになった。
すると、診察室から小さい子どもの泣き声が聞こえてくる。
さっき、予防接種のために入っていった子だ。
「…帰りたい。」
その泣き声を聞いて緊張が強まったりさがボソッと呟く。
「あんな小さい子でもやってるんだから大丈夫だ。」
「小さい子ギャン泣きしてるもん…。」
と話していると、中から顔をぐちゃぐちゃにした男の子が出てきて、次はりさの名前が呼ばれる。
「白鳥さーん。診察室へどうぞー。」
りさは待合室の椅子から立てずにいると、豪に手を引かれて診察室へ入った。