りさと3人のDoctors
第9章 手術の話
コンコンコン___
「はい。」
夕方、蒼はいつもと変わらぬ笑顔でりさの病室にやってくる。
「あれ、りさ、ごはんあんまり食べれなかった?」
「うん…。」
りさはちょうど夕食を終えたところだったが、不安や恐怖から食欲がなく、半分くらい残していた。
「今は無理しなくていいから、また食べれる時にしっかり食べような。」
「はい…。」
本当は、体力をつけるためにもしっかり食べさせたかったが、今のりさに無理はさせられない。
「りさ、あとで手術や治療の詳しい説明を蓮からしてもらうからね。もう少ししたら蓮とまた来るから、それまでゆっくりしてて。」
「うん…。」
りさの表情がずっと暗い。
今朝の話で不安と恐怖に怯えるりさに、また手術や治療の話をしないといけないのは、蒼にとってもつらかった。