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りさと3人のDoctors

第11章 手術がこわい



「先生…、あのね、手術のこと考えたら怖くなって、ごはんも食べなきゃって思うのに食べれないの…。ちゃんと治さないといけないってわかってるのに。ごめんなさい…。」




りさは震える声で一生懸命、蒼に気持ちを伝えた。




「大丈夫だよ。手術なんて怖くて当たり前だから、無理はしなくていいの。むしろ、俺もりさの不安な気持ち、取り除いてあげられなくてごめんな。」




蒼が頭を撫でると、りさの目からは涙が溢れた。




「りさ?ひとりで怖い気持ち我慢しなくていいんだよ。ひとりで考えてたらつらくなっちゃうでしょ?」




コクっ…




「りさはひとりじゃないよ。先生がいつもそばにいるし、豪と蓮だっているでしょ?りさが苦しい時や悲しい時、元気がない時、先生たちはりさのそばにいなかった?」




りさは首を横に振った。

りさが苦しくなればすぐに駆けつけ、悲しい時は手を握ったり抱きしめたりしてくれる、具合が悪い時は学校だって毎日車で送ってくれる。

小野寺家に引き取られてから、りさは3人の先生たちにいつも守られてきた。




「大丈夫、先生たちがいるよ…。ほら、今は誰も入ってこないから、いっぱい泣いていいよ。」


「先生…」




蒼がりさを抱きしめてあげると、りさは蒼の胸の中で声をあげて泣きはじめた。


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