りさと3人のDoctors
第11章 手術がこわい
しばらくして、りさが落ち着きはじめると、
「りさ。手術が終わったらちょっとゆっくりしようか。それで、どこかりさの行きたいところに行こう。」
「え…?」
「りさは小さいときからあまり遊びに出たことないだろ?うちに来てからも出かけたことなかったし。どこか行きたいところない?」
両親は医者だし、身体も弱いし、引き取られた先の小野寺家もみんな医者。
りさは誰かと遊びに出かけた記憶がほとんどなかった。
蒼は不安しかないりさに、少しでも楽しいことを考えて欲しかった。
「行きたいところ…。でも、先生忙しいのにダメだよ…。」
「そんなことは気にしなくて大丈夫。りさの身体も心配だから遠出とかはできないけど、行ってみたいところとかない?」
「うーん…どこかな…」
今まで、どこかに行きたいなんて考えたこともなかったりさは、すぐに思いつかなかった。