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手を振りほどかれた。
一瞬、視線が交差する。慌てて伸ばした手が、彼女の腕を掴む。
「いたっ…」
「……」
「……」
視線がかち合う。
「泣くなら、俺の腕があるだろう」
少しの抵抗を見せるが、それを封じてそっと頭を撫でると身体から緊張が解けた。
素直じゃないとこも可愛いくてよろしい。