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蜃気楼の女

第26章 屈強の男・橋本浩一

 尚子は両親の愛情表現を幼い頃から隠れて透視してきた。彼らの求愛は世間的に一般ではないということが、学園に入学してから分かった。日常、りっぱな振る舞いをする父が、母の首に巻いた縄を引っ張りながら、ときどき秘密の隠し部屋に入るところを見た。秘密部屋の中で母がむちで打ちすえられると、よだれを下唇から垂らし、両足を大きく開き、遠くを見る目で放心状態になっている姿を幾度となく見てきた。そこで、母は大きな声をはり上げ、上品で優しい母とは別人の女になっていた。その両親の性愛行動を見ながら、尚子はいつも股間をぬらし、いつの間にかオナニーをしていた。いつか誰かにむちを打たれながら、無心になって歓喜の絶叫をあげたい、と心から願うようになっていた。だから、隣に住む幼なじみの進一を魔性能力を使って、ひそかに遠隔操作で進一にオナニーをさせては楽しんでいたが、興奮してくると、自分もむちで打たれたいと思うときがあるが、進一はまるでのりが悪く遠隔操作でも言うことを聞いてくれない。進一だけ魔性能力が部分的にしか効かないことが分かった。そもそも、性的な行動力が、男なのに進一には欠如しているとしか思えない。彼はなぜ、あたしに興味を抱かないのか。尚子は進一の脳内に入り込み、誘惑するように、幾度となく働きかけ、調教を試みたが、無駄な努力だった。進一は尚子を好きではあるが、抱きたいという気持ちは起きないようだった。進一が尚子を大切に思っている思いを、尚子はまるで理解できなかった。尚子はお互いに好きなら思う存分エッチしたい、と思っていた。進一を家庭教師で尚子の部屋に招き入れていたが、3年生になったら毎日、家庭教師として呼んで、エッチを楽しむための調教をしようと考えていた。そういう矢先に、橋本が現れた。尚子はうれしかった。この人なら、あたしに、むちをすぐに打ってくれるのではないか、と期待した。そんなことを考えていた尚子は、股間が湿ってきていた。早く部屋で橋本を犯したいと考えていた。橋本の腕は太くて抱えがいがあった。筋肉質な体に違いない。橋本の腕を抱えているだけで興奮してしまって体を強く密着させてしまっていた。彼に嫌われていないだろうか、と心配したが、いざとなったら、魔性能力で金縛りにしてしまおう、と考えると、股間がさらにぬれてきた。

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