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蜃気楼の女

第26章 屈強の男・橋本浩一

 美少女である尚子から発せられる唇の動きを見つめていた橋本は、めくれ上がったピンクの下唇に吸い込まれていきそうで、身震いが起きた。尚子の心が分からず、つい疑心暗鬼から出た言葉だった。尚子の笑顔が消え、目に涙が潤んでいた。今にも泣き出しそうな顔になり、橋本は慌てた。こんな美少女を泣かせている俺は何を言っているんだ。橋本は今までの尚子への疑いを悔いた。
「悪かった、ごめん、謝る……」
 そう言って、橋本は尚子の目から流れた涙を手の指で拭き取った。尚子は橋本の胸に顔を埋めてきた。
「もう許さない! おじさん、許さない!」
 尚子は橋本の胸に顔を押しつけ、両腕で橋本の腕の上から抱きしめて、埋めていた顔を見上げた。そして、橋本の行動を抑制しようと、念力を橋本の脳に向かって送った。
「もう、あなたは動けない。あたしのなすがままになるのよ。これからあたしはあなたを犯すわ」
 橋本の苦しむ顔を想像した尚子の股間からパンティーの許容量を超えたジュースが太ももを伝わって膝まで流れていた。
「おじさん、気持ちよくしてあげる……」
 尚子は橋本に宣言すると、橋本の唇にキスをしようとし、唇を近づけた。
「それは友だち以上にならないのか?」
 橋本は唇をずらした。尚子の唇が橋本の右頬にキスし、尚子は頬に唇を付けながら驚いた。
「うそー、どうして、動けるの?」
 尚子は唇を橋本から離し、橋本の顔を見つめた。橋本が首をかしげながら言った。
「何? それ? どういうこと?」

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