蜃気楼の女
第30章 尚子と橋本の決意
でも、あたし、自分の欲求に支配されて、彼にたよってしまう。彼の脳を自分の思うように操り、自分の性欲のはけ口にしてしまうのです。性欲が満たされると、冷静になり、いつもの女子に戻るのですが、丸裸になって自分の部屋で転がって疲れ果てている彼を透視するたび、自分の身勝手、わがままな行動を後悔します。わたしの行動は破廉恥とは全然感じられません。進一の考えを無視し、自分の思うままにできるあたしのドールにしてしまっている。そんな自分の心を制御できない苦しさ、悩みを学園長は聞いてくださいました。そして、助言をそのとき、いただきました。