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蜃気楼の女

第30章 尚子と橋本の決意

 どうしたらいいか分からず悩んでいた尚子は、口元に当たった性器を、自然と、舌を出してなめてしまった。男の人のおしっこをするものに口に付けてしまった。男性の性器を唇で触ったことに対して、心臓がドキドキして恥ずかしくて頭が真っ白になった。それでも、なめたいという思いから、橋本の性器の先端を自然になめてしまった。恥ずかしい思いはいつしかなくなっていた。恥ずかしいという思いより、橋本の喜んでいる姿を感じたいという思いが強かった。ぎこちない尚子の献身的な愛ぶを感じた橋本は、どうしょうもなく湧き上がる快感にとまどった。
 ひとしきりなめていた尚子はいきり立ったものを口に少しずつ含みながら喉の奥へ導いた。大きくて根元までは入らない。そこで、唇を小さくすぼめた形で、少しずつ前後に顔を移動させた。
 その尚子の行為が衝撃的すぎて、橋本は、驚いて背中をそらした。その瞬間、勢いよく固くなった肉棒が尚子の口の中、奥深く一気に押し込まれ、喉の奥を塞いだ。尚子は口を肉棒から離してせき込んだ。その尚子の様子を見ていた橋本が感極まった。
「アアーー 尚子……」
 橋本は息を乱しながら尚子の名前を呼んだ。
「そう? だいたい…… 今ので良かったみたい?……」
 そう言って、尚子は、また、橋本の先端を丁寧に根元から先端に向けてゆっくりなめた。尚子は橋本の性器をゆっくりなめた。
「おじさん、こんな感じでいい?」
「ああ、尚子、上手だよ……」
 上半身を垂直に起こしていた橋本は、両手を背中の後ろに置いて、背中を後ろに倒した。尚子の顔が少しだけ見えるようになった。尚子の小さな口が橋本の性器をくわえている。ゆっくり、丁寧に、前後に首を動かす様子が見えた。橋本の顔が見えない尚子は、顔を曲げて橋本を見ようとした。橋本が顔をゆがめているのが、尚子にも見えた。口の中の肉棒が、ますます、固くなっていて興奮していることが分かる。
「おじさん、いっぱい興奮しているの?」
 そう言った尚子は幸福な気持ちになった。橋本に確認するように、尚子は言った。

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