蜃気楼の女
第37章 田所学園長の復活
「おじさんの筋肉、すごいよねぇー 記者なのに、宝の持ち腐れとはこのことよね。アァー でも、取材で駆け回るには必要な筋肉よねぇ、でも、これからはあたしも存分に活用してあげるからぁー ここの筋肉もねぇ」
尚子はフフッと軽く笑いながら、掛け布団に差し入れた手で橋本の局部を握った。櫻子から見えない位置で、橋本の局部を握りしめている。案の定、橋本の局部は反応が早く固さをすぐに増していく。
何事もないような顔で、尚子から渡された手鏡を手にした田所は、顔の前に持って行く。鏡の中に、橋本の顔が写っていた。超イケメンの顔ではない、そのまま、橋本の顔だ。
「顔が変わっていないぞぉ!」
期待していた田所は思わず失望の声を張り上げた。それを聞いた櫻子や尚子は、どうしたのか、首を傾げた。
櫻子に至っては、尚子から手術で老体でがんを患った田所は、健康体になって、多少若返る、と言うことを聞かされていただけだったから、筋肉が隆起した肉体をみて、すごく興奮した。
尚子も同じようなもので、橋本の肉体を覚えていたが、顔の容貌は正確に覚えていなかった。もともと、尚子が作った施術プログラムには顔の変更など入っていなかったし、田所の記憶がプラスされるだけの施術だった。橋本の耳に顔を近づけ、小声で聞いてみた。
「おじさん、どう? 学園長の記憶が移ったぁ?」
「尚子くんは橋本くんをおじさんと呼んでいるのか?」
尚子はその一言で顔面が蒼白(そうはく)になった。
「うそよねぇー 学園長ですかぁ? エェー 入れ替わってないぃー?」
「私もびっくりしている。橋本くんの記憶がまったくないのだ。移植されていない。というより、橋本くんに私の記憶が移植されるはずだったろ?」
田所の話を聞いたいるうち、尚子の目からぽろぽろ涙がこぼれ落ちてきた。橋本のことは橋本に会う前、学園長からおおかた聞いていた。だから、人柄にひかれた。そして、橋本に会って、一目ぼれした。とはいえ、尚子は橋本の顔は全然見てはいない。服の上から想像できる強じんな体に神経が注がれていた。尚子は橋本の体に一目ぼれしていた。
尚子はフフッと軽く笑いながら、掛け布団に差し入れた手で橋本の局部を握った。櫻子から見えない位置で、橋本の局部を握りしめている。案の定、橋本の局部は反応が早く固さをすぐに増していく。
何事もないような顔で、尚子から渡された手鏡を手にした田所は、顔の前に持って行く。鏡の中に、橋本の顔が写っていた。超イケメンの顔ではない、そのまま、橋本の顔だ。
「顔が変わっていないぞぉ!」
期待していた田所は思わず失望の声を張り上げた。それを聞いた櫻子や尚子は、どうしたのか、首を傾げた。
櫻子に至っては、尚子から手術で老体でがんを患った田所は、健康体になって、多少若返る、と言うことを聞かされていただけだったから、筋肉が隆起した肉体をみて、すごく興奮した。
尚子も同じようなもので、橋本の肉体を覚えていたが、顔の容貌は正確に覚えていなかった。もともと、尚子が作った施術プログラムには顔の変更など入っていなかったし、田所の記憶がプラスされるだけの施術だった。橋本の耳に顔を近づけ、小声で聞いてみた。
「おじさん、どう? 学園長の記憶が移ったぁ?」
「尚子くんは橋本くんをおじさんと呼んでいるのか?」
尚子はその一言で顔面が蒼白(そうはく)になった。
「うそよねぇー 学園長ですかぁ? エェー 入れ替わってないぃー?」
「私もびっくりしている。橋本くんの記憶がまったくないのだ。移植されていない。というより、橋本くんに私の記憶が移植されるはずだったろ?」
田所の話を聞いたいるうち、尚子の目からぽろぽろ涙がこぼれ落ちてきた。橋本のことは橋本に会う前、学園長からおおかた聞いていた。だから、人柄にひかれた。そして、橋本に会って、一目ぼれした。とはいえ、尚子は橋本の顔は全然見てはいない。服の上から想像できる強じんな体に神経が注がれていた。尚子は橋本の体に一目ぼれしていた。