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蜃気楼の女

第8章 蜃気楼へのゲート

 ナルミは話すのをそれきりやめて、安田の性器に刺激を与えることに専念したい様子だった。
「ねえ、着ていた服がなくなって、僕は丸裸のようだが、服を脱いではいないはずなんだが…… 」
 ナルミは顔を上げた。怒っている顔つきをしている。もう、話を止め、性器を愛撫することに専念したい顔だ。
「さっきも言ったように、文明、科学などない世界よ。着ていた服も全て消滅する。文明がないというか、文明は排除される力が働いている、そういう世界、それが蜃気楼の国。あるけど、ない世界。でも、気温、湿度、天候は快適な環境を維持しているわ。農作物も成長が早くて、食べ物は豊富、ここはまさに理想郷よ、あなたの国で言うところの天国よ、フフフ、だから、もう、安心して…… あなたは、あたしのご主人様だけど、あなたはあたしだけのもの…… 」
 安田は手のひらで自分の上半身を探った。ジャケットがないのだから、内ポケットに入れていたパスポートも消滅したようだ。
「さあ…… もう、そろそろ、到着するから、そろそろ、出して…… いいのよ…… いっぱい……」
 ナルミは安田の性器に刺激を与えつつ、安田への奉仕をすればするほど、興奮していくようだった。
「いいのよ…… あたしの口の中にたくさんの精液を出して…… 」
 ナルミは安田が勢いよく射精する液体を味わえる期待で自ら興奮を高め、何度も舌を絡めながらつぶやいていた。5分後、安田の興奮が高まり、ついに、快感が最高潮に達しようとした。

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