蜃気楼の女
第11章 蜃気楼脱出
安田を拉致した主犯格はナルミと安田は思っていた。蜃気楼から脱出するのはいとも簡単だった。当初こそ、安田に対し高圧的だったナルミは、時の経過とともに安田の言いなりになった。マゾに目覚めた安田は、ナルミの全身をむちで容赦なくとことん打ち据えた。だから、ナルミは毎日、身も心も、安田のむち打ちに恐怖し、その恐怖によってもたらされる快感の嵐に全身で身もだえていた。6カ月が過ぎたとき、安田がいつものようにナルミの全身にむちを打ちながら、言った。
「ナルミ、わたしは日本へ帰る。止めたらおまえにはむち打ちのしつけは、もう、してやらないぞ」
そうは言うが、安田の体はナルミにむち打ちをしないと快感を得られない性癖になっていた。それに対し、息を荒くしながらナルミは懇願した。
「そんな無体な…… しかしながら、ご主人様はわたしにむちを打ち据えないと快感を得られない体なのですよ。わたしも付いていくと言うことですか? 」
ナルミは安田に背中を踏みつけられながら、苦しそうに顔をもたげて安田に顔を向けた。それに対し、安田はナルミに対し、さらに激しくむちを打った。
「何をたわけたことを言う? わたしはどんな女でもいいのだ、しかし、おまえは、わたしだけに燃える体なんだよ、逆らえるのか? え? 奴隷の分際で、口答えするのか? もう、むちを打ってやらないぞ!」
ナルミは足でこめかみを踏みつけられながら、涙を流した。ナルミは大切なものを失いたくはないという思いで頭がいっぱいになっていた。そのせいで、この夜、ナルミは初めて安田にむちを打たれても、絶頂感を感じられなかった。それほど、安田を失う未来に対し恐怖した。
「ナルミ、わたしは日本へ帰る。止めたらおまえにはむち打ちのしつけは、もう、してやらないぞ」
そうは言うが、安田の体はナルミにむち打ちをしないと快感を得られない性癖になっていた。それに対し、息を荒くしながらナルミは懇願した。
「そんな無体な…… しかしながら、ご主人様はわたしにむちを打ち据えないと快感を得られない体なのですよ。わたしも付いていくと言うことですか? 」
ナルミは安田に背中を踏みつけられながら、苦しそうに顔をもたげて安田に顔を向けた。それに対し、安田はナルミに対し、さらに激しくむちを打った。
「何をたわけたことを言う? わたしはどんな女でもいいのだ、しかし、おまえは、わたしだけに燃える体なんだよ、逆らえるのか? え? 奴隷の分際で、口答えするのか? もう、むちを打ってやらないぞ!」
ナルミは足でこめかみを踏みつけられながら、涙を流した。ナルミは大切なものを失いたくはないという思いで頭がいっぱいになっていた。そのせいで、この夜、ナルミは初めて安田にむちを打たれても、絶頂感を感じられなかった。それほど、安田を失う未来に対し恐怖した。