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蜃気楼の女

第14章 安田尚子 幼少期

 安田家は、アラビアーナ人を日本へ移住させるために、尚子には政財界に君臨できる知識と教養を身につけさせる必要があった。ナルミはアラビアーナ人の中でも特殊な超能力を父から継承した。しかし、超能力を発揮できる条件があった。その条件が原因で、アラビアーナ国でも、なかなか、思うように移住準備が出来なかった。超能力を使うことができる条件は、二人にはかなり時間を使うことになった。というのも、ナルミが超能力を発揮できるときは、安田とセックスし、安田の性器がナルミの性器に挿入したときしか、能力を発揮できなかった。その逆で、安田もナルミと合体したときだけ、超能力を発揮できた。二人の脳内が官能のパワーに満たされ、脳から高周波を発生させることができた。ところが、二人は日本に来て、安田の官僚としての仕事は多忙を極めた。安田の帰りが深夜になり、二人は合体することがなくなっていた。それ故に、超能力を使うことがなかった。さらに、二人が特異な性癖を持っていたことにより、超能力を使える状態になるまでかなりの時間を要した。つまり、その異常性癖とは、安田がナルミをむちで打ち据えることにより、興奮が高まる。また、ナルミは安田からむちを打たれてうっとりした。安田はそのナルミの顔を見て興奮し射精した。そういう異常性癖の二人だった。興奮が高まるまでに、たっぷり、むち打ちをして痛めつけるまで、最低1時間以上掛けなければならなかった。だから、二人は次の世代はもっと簡単に興奮が高まり、交尾できる種に養育しなければならなかった。尚子はごく普通に日本の生活になじませ育てることで、安田家は教育方針が固まった。官庁が休みのある朝、安田は目を覚ますと、むちの手入れをする。ミンクオイルを革の表面にすり込み、なめして柔らかにする。
「おお、いい感じに油がしみたぞ」
 安田が腕を振り上げ、むちを振るう。むちは丸い半円を描きながら、先端に移動していき、床に先をたたきつけた。ピシャ、乾いた音が響く。その音にナルミが反応する。
「アアーーー ご主人様、存分にわたしめの教育をきょうもお願いいたします」
 ナルミは体をすぼめて額を床に付けて、安田にひれ伏して懇願した。
「貴様、なぜ、下着を着けている? 奴隷の身分で服を着るなど、おのれの地位が分かってないようだな! 」

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