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【期間限定】文字の世界を救え!

第6章 『もう一度、君に会えたら』の世界

 バキッ!


 アキラは問答無用で殴られた。


「雪野センパイっ!!」


 吾郎が雪野の縄や目隠しを外すと、雪野は泣きながら吾郎に抱きついた。


「怖かっ……怖かった!!」


 吾郎は涙を流す雪野の頭を優しく撫でる。


「無事で良かったっ……。僕がトイレに入ってる間に雪野センパイの悲鳴が聞こえたから、すぐに助けにいけなくてすみませんっ! 怖い思いをさせてすみませんっ……」


 そう言うと吾郎は強く雪野を抱きしめた。


「……」


 アキラは二人の様子を見て、ホッと胸を撫で下ろした。
 二人の世界はもう大丈夫だ。
 二人の世界は誰にも邪魔されないだろうし、ゆっくり愛を育んで欲しいと思った。
 

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