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田村さんと私

第2章 帰宅後

妻の顔を見て泣きそうになった

「ちょっと帰ってきたならただいまぐらい言いなさいよ」

「あぁ…すまん…ただいま」

「今日晩御飯冷蔵庫の中にあるやつ適当に食べといてね、私ジムに行くから」

「何時に帰ってくる?」

「何時って…終わってから友達とお茶するから…そうね…20時過ぎとかかしら、なんで?」

ジムから帰ってきて20時過ぎにセックスをお願いしたら、きっと疲れているからと取り合ってくれないだろう…

どうしよう…どうしよう…

迷っている私に背を向けて、妻が部屋を出ようとしたので反射的に腕を掴んだ

「いたっ、ちょっと!何なのよ…」

「あっ、すっすまん、あの…」

「言いたいことがあるならはっきり言ってよ、何?」

妻の不機嫌な顔を見ながら言った

「あの…やらしてくれないか?」

妻は一瞬理解出来ず、ぽかんとした顔になった

「え?何の話?」

「いや…だから…その…したいんだ、セックス」

「…馬鹿じゃないの?私達もうそういうことする年齢じゃないでしょ」

背を向けた妻に、強引に抱きついた

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