
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第124章 三度(みたび)
___1週間後
〜研修医室〜
夏樹「ひなの、進路もう決めた?」
「うん。」
七海「あら、決まってるの?」
「どうしてそんなに驚くのよ。」
七海「いや、ひなのは悩んでるんだと思ってたから。」
「もちろん悩んだよ。悩んで、決めたの。」
研修医も気づけば残り半年ほど。
そろそろどの専門に進むのか決めていかないといけない。
夏樹「で、どうするんだ?」
「ローテが終わるまで確定ではないけど、小児の専門医を取ろうと思ってる。」
七海「理由は?聞いてもいい?」
「2人の想像通りだと思うけど……わたしは小児科医と出会って、助けてもらって、ずっと一緒に…ずっと五条先生と過ごしてきたから。もちろん、どの先生にもたくさんお世話になったけど、わたしの人生を変えてくれた小児科医がやっぱりいいなって。それと、わたしの母も小児科医だったの。母のこと覚えてはいないけど、せっかくなら同じ道に進みたいと思って。2人は?どうするの?」
