Melting Sweet*Extra
第1章 もう少しだけ*Act.1
そんな間抜けな場面に遭遇しつつ、俺は何事もなく彼女のアパートの前まで無事に辿り着いた。
彼女の部屋は206号室、二階の角部屋だ。
俺は一呼吸置いてから、インターホンを押す。
すると、インターホン越しに『はい』と籠った声が飛び出してくる。
「こんばんは、杉本です」
俺が名乗ると、彼女はすぐに反応した。
『あ、ちょっと待ってて』
彼女はカチャリと音を立てて受話器を置く。
それからほどなくして、ドアから鍵とチェーンの外れる音が聴こえた。
「いらっしゃい。入って」
彼女――夕純さんははニッコリと笑顔を見せながら、俺に促してくる。
俺は頷き、「お邪魔します」と挨拶してから靴を脱いで上がった。
そして、キッチンを経由して八畳間の部屋へ入る。
家事は苦手だと言っていたけれど、室内の整理は徹底している。
本はキチンと本棚に並べられ、部屋の隅に置かれたベッドの布団も綺麗に敷かれている。
俺の所と間取りは一緒なのに、夕純さんの部屋の方が広く感じるから不思議だ。
それだけ、俺の部屋が散らかっているという証拠なのだろうが。
彼女の部屋は206号室、二階の角部屋だ。
俺は一呼吸置いてから、インターホンを押す。
すると、インターホン越しに『はい』と籠った声が飛び出してくる。
「こんばんは、杉本です」
俺が名乗ると、彼女はすぐに反応した。
『あ、ちょっと待ってて』
彼女はカチャリと音を立てて受話器を置く。
それからほどなくして、ドアから鍵とチェーンの外れる音が聴こえた。
「いらっしゃい。入って」
彼女――夕純さんははニッコリと笑顔を見せながら、俺に促してくる。
俺は頷き、「お邪魔します」と挨拶してから靴を脱いで上がった。
そして、キッチンを経由して八畳間の部屋へ入る。
家事は苦手だと言っていたけれど、室内の整理は徹底している。
本はキチンと本棚に並べられ、部屋の隅に置かれたベッドの布団も綺麗に敷かれている。
俺の所と間取りは一緒なのに、夕純さんの部屋の方が広く感じるから不思議だ。
それだけ、俺の部屋が散らかっているという証拠なのだろうが。