Melting Sweet*Extra
第6章 壊されるほどに*Act.2☆
「だったら、レモンジュースはよけいに入れない方が良かったかもしれないわね。ジンも多いままで正解だったってことじゃない?」
「ですね。ジンが多く入った時は失敗したと思いましたけど、俺にはかえって入れ過ぎの方がちょうど良かったかもしれないです」
「今からでもジンを追加したら?」
「――いや、やめときます。あれ、相当強いですから……。でも、日本酒ならばジンより度数低めだから追加してもいいかな?」
そう言うと、本当に台所に行って日本酒の瓶をそのまま持ってきた。
そして、無造作に自分のグラスに注いでゆく。
これではただの日本酒割りだ。
「俺には洒落た酒は合わないってことです」
衛也君は口の端を上げ、日本酒割りを呷る。
明らかに、先ほどよりも美味しそうに飲んでいた。
あっという間にグラスを空にすると、今度は日本酒をそのまま注ぐ。
やっぱり、衛也君の言葉通り、変に凝ったお酒よりもプレーンなものが彼の口には合っているのだろう。
「――意外とオヤジよね……」
つい、本音がポロリと出てしまった。
しまった、と思ったけれど、衛也君は気にした様子はなく、むしろ、悪戯っぽく歯を見せて笑った。
「ですね。ジンが多く入った時は失敗したと思いましたけど、俺にはかえって入れ過ぎの方がちょうど良かったかもしれないです」
「今からでもジンを追加したら?」
「――いや、やめときます。あれ、相当強いですから……。でも、日本酒ならばジンより度数低めだから追加してもいいかな?」
そう言うと、本当に台所に行って日本酒の瓶をそのまま持ってきた。
そして、無造作に自分のグラスに注いでゆく。
これではただの日本酒割りだ。
「俺には洒落た酒は合わないってことです」
衛也君は口の端を上げ、日本酒割りを呷る。
明らかに、先ほどよりも美味しそうに飲んでいた。
あっという間にグラスを空にすると、今度は日本酒をそのまま注ぐ。
やっぱり、衛也君の言葉通り、変に凝ったお酒よりもプレーンなものが彼の口には合っているのだろう。
「――意外とオヤジよね……」
つい、本音がポロリと出てしまった。
しまった、と思ったけれど、衛也君は気にした様子はなく、むしろ、悪戯っぽく歯を見せて笑った。