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ママ、愛してる

第2章 転機

合格発表の日の夜、由香ちゃんとママでお祝いパーティーをしてくれた。

ママも由香ちゃんも本当に喜んでくれて、異常なほどテンションも高かった。

ママは、僕が高校入学するまでは、と控えていたワインを開け、由香ちゃんもそれに付き合う形でグラスを重ねた。

宴も終わりに近づき、由香ちゃんはすっかり出来上がっていた。

「ねえ、絢子ママ。あたし、ひとつだけ疑問に思ってるんですけど、訊いてもいいですか?」

「あら、なあに?由香」

「幸介君って、ママの事、愛してるんじゃないですか」

ママの頬が、一瞬ピクリと痙攣した。
が、すぐに笑顔を浮かべて言った。

「そりゃ、愛してるわよ。だって、たった二人の家族、血を分けた親子だもの。ねえ、コウ?」

「も、もちろんだよ。僕が今こうして居られるのは、お母さんのお陰だし」

由香ちゃんは、ママと僕の顔を交互にじっと見つめ、突然笑いだした。
「あははっ!ですよね。あんまりお二人が仲が良いんで、変な想像しちゃった。幸介君の絢子ママを見る目が、何となく・・・。
ごめんなさい。酔っぱらいの戯言で~す。忘れてください」

「バカねえ。他のお母さんだったら叱られるわよ」

「ですよね。由香がおバカでした」

三人で爆笑して、お祝いパーティーはお開きになった。

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